悩める子育て世代にそっと伴走／子育て世代包括支援センター運営事業

寄付金充当額　245,500円

出産や育児の悩みは三者三様。母親は予期せぬことの連続で、心身が不安定になりがちです。
紀の川市では子育て世代包括支援センター「はぐくみサポート紀の川」を開設し、産前産後の母子に寄り添い、子育てに伴走する体制を整えています。

助産師ならではの知識と経験が子育て世代の強い味方に

はぐくみサポートの特徴の１つが、専門知識と豊富な経験を持つ助産師が常駐し、対応に当たっていることにあります。妊娠中には電話で不調や困り事がないかを確認するなど、きめ細やかなケアを心がけ、気になることがあれば改めて連絡や訪問を行い、相談しやすい関係を築いています。開設時間内であれば来所相談も電話相談も予約不要で対応。保健師とも連携し、必要に応じて医療や福祉との連絡調整も行う2人3脚の体制で、令和4年には電話や来所で年間1500件以上の相談が寄せられました。

サポートの対象となるのは「すべての親子」。妊娠届の際に全妊婦と面談をすることで、100％の面識率をキープし「顔の見える」サポートで着実なケアに取り組んでいます。妊婦とパートナー、家族を対象にした出産前の個別教室やあ、家庭訪問等の産前産後サポートなど、家族単位での体験や相談も随時実施。他にも宿泊やデイサービスタイプの産後ケアや発達相談、オンライン相談など、さまざまな角度の支援があり、子どもが18歳を迎えるまで切れ目なく見守る幅広いサポートを整えています。開設から5年。今では「はぐくみ」という言葉だけで伝わる人が増えてきています。

「お母さんたちはみんな本当に頑張っていて、24時間命をかけてお子さんを守っています。その頑張りをいたわりながら、お子さんの成長やかわいさを共有し、一緒に見守らせてもらっています。またママだけでなくパパにもぜひ利用してほしいです。何もない時でも実家のような気持ちで気軽に来てもらえたら」と助産師の南出敏世さんと中西美好さん。時に2人目、3人目と続き、長くお付き合いになるケースもあり、センターのスタッフは多くの家族の頼れる味方となっています。

助産師の中西美好さん（左）と南出敏世さん（右）

赤ちゃんに贈る、肌に優しいmade in 紀の川市のふんわりガーゼ

パパママからひそかに好評なのが、センターで渡している赤ちゃんのお世話用のガーゼハンカチです。もともと病院用として作られていた厚手のガーゼは目が詰まって丈夫で、洗うほどに柔らかくしなやかに。吸水性もクッション性もよいことから「追加でほしい。どこで買えますか？」という問い合わせをもらうほどの人気で、令和5年度から新たに約2倍にサイズアップした60センチ角の大判サイズも追加で渡すようになりました。

作っているのは市内で織物工場を営む川口織布。市販のガーゼハンカチは外国産で目が粗いものが多く、薄いことから形も変化しやすいのが難点。その点、こちらのガーゼは4枚合わせで織られており、洗濯してもよれることがなく、品質と丈夫さはお墨付きです。小さい子がいると何枚あっても困らないガーゼ。ハンカチはよだれ拭きやお風呂で体を洗うタオルにしたり、大判タイプはバスタオルやおくるみ、掛け物にと、さまざまな形で子どもたちを優しく包んでいます。

市役所担当職員からひとこと！

育児不安や児童虐待、産後うつなど、子育てには支援を必要とするケースがたくさんあり、社会上税の変化と共に子育ての悩みも複雑化しています。困った時、ネットで検索するよりも、人と話すことで解決できないか、そんな考えからこの事業が始まりました。周りには言いにくい、病院では質問しにくいことも話せる場所として活用してもらえるはず。1人で子育てしているんじゃない、そう思っていただけるよう、必要な方に必要な支援をお届けします。

育ち盛りの食欲、満たします！／学校給食運営事業

寄付金充当額　271,487,622円

幼い頃はもとより子どもは成長につれて身体が大きくなり、食事にかかる家計負担も増えてきます。
そんな中、子育て世代に喜ばれているのが学校給食の無償化。
市内の公立小中学校のうち、給食提供のある20校で令和4年度から費用負担がなくなりました。

今日は何が入ってるのかな？期待と笑顔あふれる給食タイム

午前の授業が終わると、お楽しみの給食の時間。各教室でその日使われている食材や料理についての説明を校内放送で聞きながら給食タイムが始まります。通常給食の他にクリスマス、節分などの行事食やフルーツのまち紀の川市らしく月に1～2度「フルーツ給食」の日も。この日は柿やぶどう、梨など紀の川市で採れたフルーツがカットフルーツやフルーツポンチなどのデザートとして並びます。児童たちは「野菜もフルーツも好き！」と笑顔で話し、早々と完食しておかわりするほど。

市立上名手小学校の淡路宏昭校長は「地元の食材が多く、子どもたちに必要な栄養をバランスよく考えて作ってくれていることに感謝しています。それを子どもたちが好きだと言って食べてくれるのは校長としても嬉しいかぎり。食べ盛りの子ども達の給食が無償になったことは、保護者の皆さんも喜んでくれています」と話します。

フルーツに野菜、地産地消の食材で地元の旬を感じる1食を

喜ばれているのは費用面だけではありません。紀の川市の給食は周辺市町と比べても食材の地産地消率が非常に高いのが特徴。使う野菜の約40％、お米は100％が地元産。農作物が比較的なんでも収穫できる利点を活かし、様々なメニューに取り入れています。荒川中学校の生徒が考案した桃を使った「荒中バーガー」や子どもたちが考えたメニュー、学級菜園で育てた野菜などが出ることもあり、地域と旬を感じながら味わうことができています。

学校給食は市内2カ所の給食センターで作られ、それぞれに栄養士の指導のもと工夫を凝らした献立が作られています。このうち貴志川、桃山、打田エリアの3300食分を賄う河南学校給食センターでは、月に1回地元の生産者らが集まって収穫予定から翌月の献立を提案。そこに行事やリクエストなどを考慮して献立が建てられます。アレルギー7品目には除去食で対応。年1回のアレルギー調査の上、センター内のアレルギー室で分けて調理し、容器も個別で間違いのないよう徹底しています。笹岡茂センター長は「まずは安全な給食を提供すること。その上で子どもたちが楽しく食べてもらえるように心がけています。残食が少ないとやはり嬉しいですね」と話します。

入学時期を中心に保護者の試食会も実施。月の献立表では生産者の紹介も。「食」から子育てをサポートする紀の川市の学校給食とその無償化は保護者からも好評。「試食もおいしかったし、食材も地元で作られた新鮮なものを多く使ってくれている。これなら安心して学校に送り出せると思いました。無償になった分、他のことで子どもに使うお金を増やせるのはありがたい」といった声をいただいています。

市役所担当職員からひとこと！

学校給食の目的は子どもたちが健やかに育つための身体づくり。地産地消を基本スタンスに、市長の想いと有志グループの協力で有機野菜もできる限り用いるようにし、材料費高騰の中でも健康的な給食を提供しています。給食の無償化は「子育てしやすい」という観点から移住を考えてもらえれば、という人口増加対策の1つとして実現しました。より多くの方に紀の川市の子育てを考えてもらえるきっかけになればうれしいです。

令和４年度の寄附金の状況

「ふるさとまちづくり寄附金（ふるさと納税）」にご支援、ご協力いただき誠にありがとうございます。
令和４年度の寄附金の状況は下表のとおりです。

指定された寄附金の使途	寄附件数	寄附金額
安心して健やかに暮らせるまちづくりに関する事業	13,432件	159,975,500円
育み学ぶ元気なまちづくりに関する事業	18,673件	232,145,500円
交流と活気が生まれるまちづくりに関する事業	3,836件	45,857,000円
快適で環境と調和するまちづくりに関する事業	4,633件	55,953,000円
健全で自立したまちづくりに関する事業	1,288件	16,338,000円
特に使途を定めない	75,423件	877,480,800円
計	117,285件	1,387,749,800円

活用状況

寄附の際にご指定いただいた使途に基づき、次の各事業の財源として有効に活用させていただきました。

令和４年度　寄附金額　1,387,749,800円

がん対策事業
危機管理対策事業
消防施設管理事業
防災施設管理運営事業
水防事業
教育相談事業
学校図書館教育推進事業
小学校空調設備整備事業
中学校空調設備整備事業
図書館運営事業
体育施設管理運営事業
子育て世代包括支援センター運営事業
農産物販売促進事業
青洲の里管理運営事業
企業誘致促進事業
紀の川はっさくプロジェクト推進事業
鉄道運行支援事業
地域美化事業
不法投棄防止事業
森林公園管理運営事業
京奈和関空連絡道路整備促進事業
施策計画管理事業
大学連携事業
市民活動支援事業
地域情報通信基盤管理運営事業
ふるさとまちづくり寄附金事業
奨学金返還支援事業
若者定住促進住宅取得奨励事業
子ども医療費助成事業
学校給食運営事業